8月13日:-岡崎
8月14日:岡崎-彦根
8月15日:彦根-坂本-東大阪-堺
8月16日:堺-
全走行距離=約1288.6Km

2003年夏の旅







画面がてっかてるが、carrozzeria AVIC-ZH9MD、HDDナビ。


今回の旅は、確たる目的も見つからず、身体的にも精神的にも
「なんだか疲れたかな〜」だったのだが、旅というのは旅に出るこ
と自体が目的の大部分であるし、その他の目的はたんなるいい
わけだし、ということで、最初の目的はインターネット検索でひっ
かかった「額田郡幸田町大字菱池字綿田」を確かめることにし
て、第2の目的は5月下旬に装備したカーナビの具合を確かめる
ということにして、日取りも迫ったし、出発したのだった。









8月13日(くもり)


10:20出発。カーナビは中国道を行けと言う。はい。

11:30頃、七塚原SA昼食、ラーメン定食、とんこつラーメン+ミニ玉子丼。美味くはな
い。以前はもう少しは良かったように思うが、店が変わっていた。

京都を過ぎたあたりからぼつぼつ渋滞。
カーナビが渋滞考慮して、新たなルートを提案したので、米原IC降りて、一般道へ。

18:00前、JR醒の井の駅でトイレ休憩。隣に「水の駅」というのがあり、「居醒そば」
(鱒の唐揚げ入りそば)を食べる。湧き出る水がおいしかった。閉店前に作ってくれ
たそばの味もそこそこおいしい。

カーナビは関ヶ原ICから再び高速道路へ入ることを最初提案していたが、走ってい
るうちにまた新たなルートを提案してくる。
そのルートに沿って走る。高速道路沿いの国道21号線から見ると、確かに高速道路
より速い。
そのうちに見覚えのある道に。98年に行った不破の関跡の横だった。
そうこうしているうちに、大垣ICから高速道路入りする提案が、またまた変更されて、
清洲ICからになり、カーナビの言いなりのまま薄暗くなる道を走る。
どうもカーナビは最短距離を優先しているようで、国道やら県道やら、ともかく言うと
おりに走る。
そのうち一般道も渋滞してくる。コンビニでトイレ休憩。

揖斐川を渡り、長良川を渡り、木曽川を渡るが、カーナビの言いなりなので、全体的
な位置が把握できていない。

一宮IC近くに来るが、カーナビは頑固にまだ一般道を行けと言うが、強引に、
20:00前、一宮ICから東名高速へ。いったいどっちが速かったのか。同じ時間かかる
のなら、一般道を行った方が安上がりではあるが。

そこからは、割とスムーズに車は進み、
21:15 岡崎ニューグランドホテルに、カーナビはじつに的確に道を指示してくれて、
迷うことなく着いた。
ホテルは、岡崎城の隣、矢作川の支流、乙川の畔にあった。

一息ついて、夜の街へ! が、
地方都市の夜は早い。というか、ホテルの周辺が中
心地なのかも定かではない。ともかく明るそうな方向
へ歩く。が、

すぐに薄暗くなる。歩く人もまばら。そのうち雨がぽつ
ぽつと落ちてくる。
ビニール傘を買おうとコンビニを探すが、それもない。

大通りから入ったところにようやくコンビニ(?)(たしか
酒屋さん)を見つけ、傘を買うついでに食べ物屋さん
を訪ねると、中華料理屋を教えてくれた。
親切はうれしいが、そばも食べたし、飲み屋さんが欲
しい!

で、ホテルの方に戻っていると、「へきしん」というクシ
ャミの出来そこないみたいな看板があった。
疲れていると、こんなのでもおもしろく感じる。翌朝写
真を撮りに行ってみると、「碧海信用金庫」だった。ぜ
んぜんおもしろくない。

横断陸橋を渡ると、なんだかよくわからない店があ
る。ガラスの中は、薄ぼんやりと明かりが灯って、なん
だか大勢人がいるようだ。

なんなんだ? 店の上には「康生医院」と看板がある
し、店の外観は古い自転車屋みたいだし。なんだか
飲み屋みたいでもあるが、今日はお盆で、親戚や知
人が集まって、降霊でも・・・・?

だいぶんひるんでしまったので、その横の「大吉」へ
入ってしまった。
「大吉」ならそこそこ賑やかだろう。横川の「大吉」は
HJOのメンバーで年に1回は満員になってたし。
と思って入ると、客は私一人。

はっぴを着たおねえさんと、その母親らしい女性の二
人が退屈そうにしていた。
キモ、豚バラ、せせり、ししとう、チーズチキン、瓶ビー
ル(モルツ)、日本酒。

いやあー、こういうチェーン店は味が安定して、安心し
て入れますな。内装もメニューも値段も、どこに行って
もいっしょ! ま、焼き物だから、調理人によって火加
減の違いはあるけど。ボソボソのレバーよりは、プリ
プリのレバーの方がいいし。

でも、客一人はつらい。お店のお二人もなんだかお疲
れのようだし、何の話をすればいいのだ? でも、黙
って飲み食いした。
お勘定の時に、ようやく「お盆でお客さんが少なくて、
すみませんでしたねえ」とお愛想を言ってくれる。

「大吉」を出るが、隣が気になる。
「かどや」と染め抜いた布看板(というのか?)もある
し、ここは思い切って入ってみよう! 違ってたらすみ
ませんで、ホテルに帰って寝よう。

変形コの字型のカウンターの店で、中は電球が三つ
ばかり下がっただけで、道理で外から見ると薄暗いは
ずだ。怪訝な雰囲気が流れるが、かまわずに空いて
いる席に座る。
隣はちょっとアンビシャス・山田君に似た感じの若い
男性で、広島から来ましたと声をかけてみる。
横須賀から研究で岡崎に来ているとのことで、指さす
方向を後で地図で確かめると、たしかに「岡崎国立共
同研究機構」というのがある。
彼が「スティン」と声をかけると、頭を丸め、ひげをちょ
ろちょろと生やした、ケビンに似た外国人がやってく
る。

スティンが、spiritとghostの違いを語り、自分は岡崎の
ghostだと言い始める。「魂」という漢字について、英語
で話する。
私が広島から来たと聞いて、被爆後最初に復活した
植物はイチョウだと思うというので、アオギリが有名だ
と話す。

そのうち話は、そばのきれいなお姉さんやその隣の
髭の男性を巻き込み、「土人」はnativeかlocoかとか、
そのきれいなお姉さんが十代の頃から世界各地を歩
いての話だとか、髭の男性の出身地の五島のキリシ
タンの話や、長崎の平和公園に各国の水兵が表敬訪
問するときの話や、私の日本語には英語訛りがある
とか、とりとめなく続く。

バーボンと、バーボンが切れたのでスコッチのロック
と、3杯飲む。
この店ではビールを竹筒に入れて出すとかで、スティ
ンは竹筒を手にしている。
彼はデンマーク人だそうで、私が綴りをSteenと当てる
とびっくりしていた。が、たんなる当てずっぽう。
話は各言語の書き方になり、縦横、右から左から、い
ろいろあることや、それは筆記用具の違いから来てい
るのではとか、初めての人たちとこんなに話ができて
おもしろい。

そのうちアジア系の男性が二人入ってくる。
ネパールから来たそうで、彼らの帰り際、そのうちの
一人からネパール語の挨拶と感謝の言葉を教えて貰
い、握手してネパール語でありがとうと言ったが、たち
まちに忘れた。
今、ネットで調べてみると「ダンネバードゥ」とあるが、
そうだったのかどうかもわからなくなった。

そのうち午前1時も過ぎ、きれいなお姉さんたちも引き
上げ、私も、これまたきれいな女性経営者に2000円
はらってホテルに帰った。

この店に来るために、岡崎に来てもいいと思った。


この店は何だ? そもそも店か?
(翌朝撮影)

「大吉」はどこでもいっしょ
今日の走行距離:610.3Km
今日のBGM:
Wish You Were Here/Pink Floyd
Live@Body and Soul/向井滋春


INDEXへ次の日へ